業務効率化とは?
業務効率化とは機械的にできることは機械にさせて仕事の無駄を省くことです。
機械は決まった作業を行うことが得意です。しかもミスをしませんし、処理が速いです。
比較的単純な作業は機械にしてもらい、社員にはもっと人間でなければできない知的な部分の仕事をしてもらいましょう。
単純な作業にはあまり成長がありません。社員が考えながら仕事をすることで成長し、また会社も発展するのではないでしょうか?
業務の効率化を阻む3つの原因
業務効率化を阻む主な原因は以下の3つです。
- 効率化するための手段が分からない
- 目に見えないもの(システム導入やコンサルタント料)に投資をすることが不安である
- これまでの仕事の流れが変わることへの不安や反発が想定される
①の解決策は比較的簡単です。
システムの専門家に相談することです。そんな方法があったのか!と目からうろこの提案を手にするかもしれません。
②の解決策も明確です。システムを導入する際は、あらかじめ費用対効果の算出を行い、納得をした上で着手するものだからです。システムだけを売り込み、導入することによる削減効果を説明しないような業者はすぐに断ってしまいましょう。
これまでの経験から一番大変なのは③の問題です。
昔から同じ業務をしている社員には、「多少効率が悪くても、新しいことを覚えたり空いた時間で別の仕事をすることになるぐらいなら現状維持が好ましい。」と思う方もいるものです。
一部の社員の反感を買いながら新しいものを導入するのはなかなか難しいことです。
効率化を進めるにあたっては③の問題を意識して取り組む必要があります。
この問題はケースバイケースなので特効薬と呼べるものはありませんが、導入するメリットや会社が今後目指す方向を分かりやすく説明することも重要です。
費用対効果の算出方法は?
費用対効果とはシステムを導入するためにかかる費用と導入によって削減される作業量を比較した数値です。
例えば、システムの導入費用が100万円かかると仮定して、導入によって削減される作業量(金額換算)が年間40万円だった場合、2年半でシステム開発費用を回収できます。
2年半後はプラスに転じることになりますので、この費用対効果を参考に導入を検討するということになります。
もっと細かい例をあげましょう。
「毎日お客様から30件ほど電話を受け、電話の内容をEXCELに記入し、毎日の締め処理で集計する」という業務があったとします。
これを「電話内容を記入するシステムを開発し、集計はボタン1つで終了する」という改善を行った場合、削減できる作業量は以下の通りです。
Before | After | |
1日の作業時間計 | 180分 | 120分10秒 |
入力業務 | 5分/1件×30件=150分 | 4分/1件×30件=120分 |
集計業務 | 30分 | 10秒 |
人件費(※)が2,000円/時間の場合、1日の削減費用は以下の計算で求められます。
●180分-120分10秒=約60分 ⇒ 2,000円
1か月の削減費用はいくらでしょうか?
●2,000円×20日(稼働日数)=40,000円
もし、システム開発に100万円かかったとしても2年で開発費用を回収できます。
とても小さな改善ですが、取り組む価値はあるはずです。
※人件費とは単に給料のことではなく、福利厚生費や賞与などを合算して算出します。仮に給料の1.5倍~2倍で算出してみてください。
作業時間の削減だけではなく、入力システムにチェック機能を付加すること、集計を自動化することにより、人的ミスを防ぐという効果も期待できます。